吃音とどう向き合うか、というのは人それぞれのテーマです。
従来型の直接的な吃音改善法では根本治療にはなりませんし、当ブログで推奨しているメンタルリハーサル法(MR法)は高確率(約75%)で改善しますが数か月の時間が必要ですから、それまでの間「吃音をどう捉えるか、自分なりに向き合うか」は重要なポイントです。
吃音との付き合い方は人それぞれ。
吃音を一つの『強いクセ、自分の特徴』と捉えて前向きに取り組む人もいれば、『障がいとか病気だと意識するのはイヤだ』となるべく穏便に付き合っていきたいと感じる人もいます。
自分の個性と捉えるか、目を逸らせたくなるか―吃音に限らずこういう問題は抱えるものです。体型や生まれ育ち、肌の色もそうですし、中には犯罪者の子どもとして扱われる人生をどう生きていくかという非常にデリケートな問題に直面する人もいます。
ですから、「こういう風に向き合うべき」「こんなに前向きになった人もいるんだからあなたも」という型にはめた考え方はすべきではありませんし、かえって吃音を悪化させかねません。
しかし、参考までに「こういうケースもある」と知っておくことはプラスになるでしょう。吃音を抱えている(抱えていた)有名人を紹介します。
こんなにいる!吃音の有名人たちとそのエピソード
田中角栄(元総理大臣)
新潟では吃音として有名で「ども角」とさえ言われていたが、不屈の精神で努力を重ねて法律用語を使いこなし、説得力を増した
小倉智昭(元アナウンサー、タレント)
七夕に「うまく喋れるように」と願うほどだったが、吃音を克服するために敢えてアナウンサーという話す仕事を選んだ
スキャットマン・ジョン(米国ミュージシャン)
吃音特有の発声を逆に利用し、ミュージシャンとして成功
ブルース・ウィリス(俳優)
幼少期にどもる自分を「障がいを持っている」と卑下していたが、高校時代の演劇で吃音が出なかったため俳優業に進めた
重松清(作家)
自らも吃音であり、吃音をテーマにした小説『きよしこ』を書いた
ジョージ六世(英国王、エリザベス女王二世の父)
映画『英国王のスピーチ』で、苦手なスピーチをやり遂げるまでのいきさつが語られる
吃音の有名人たちからわかること
人によって吃音の程度も性格異なりますので、これをもってどうだというわけではありません。しかし、吃音が意外にもあらゆる分野と関わっていることは確かです。
一見吃音とは関係がない正反対のような世界にも、同じ悩みを抱え、苦しみを理解してくれる人がいるかもしれないというのは希望になります。吃音が改善するまでの間、どのように付き合っていくかを彼らの生き方から学べますね。