吃音になる原因は大きく二つあります。これを知っておくと、吃音は本当に治るのか??というギモンにも答えが得られます。
更にこの記事では、遺伝で吃音になるのかということについても触れていきます。
吃音の原因・種類は大きく2つに分かれる
脳卒中などで吃音症状を引き起こすケースがあり、これを「獲得性神経原性吃音(かくとくせい しんけいげんせい きつおん)」と言います。これが吃音の原因の一つ目です。
脳卒中ということからある程度想像されるように、獲得性神経原性吃音の場合は比較的年齢を重ねてから患うことが多いです。
もう一つの吃音は「発達性吃音」と言われるもので、基本的に幼児期に始まります。
なぜ吃音になるのか、なぜ幼児期なのか、ハッキリとはわかっていませんが、発達期に発吃(吃音症状が発生すること)した場合を「発達性吃音」と言います。全体から見れば発達性吃音がほとんどを占めており、男女比は3:1で男子の方が多いです。
当ブログで取り上げるのは発達性吃音による吃音どもりですので、脳卒中などで吃音症状を抱えるようになった方はまた別の情報をお探しください。当ブログで吃音という場合は「発達性吃音」のことだとご理解ください。
「吃音は遺伝する」というのはホント?
発吃した子どもの親御さんの多くが関心を持つのが、「なぜ吃音になるのか」「吃音は遺伝なのか」ということです。前述の通り吃音の正しい原因はまだわかっていませんが、元々の特性(遺伝的な要素、体質)に、何らかの環境的な要因が加わって発吃するといわれています。主に精神的なプレッシャーが関係しています。
仮に遺伝的な要因だけで吃音になるとすると、同一遺伝子を持つ一卵性双生児は両方とも吃音になるはずです。しかしこれまでの研究結果が明らかにしているように、一卵性双生児でも2人そろって吃音になるとは限らず、片方の子どもだけが吃音どもりになるケースも多いです。
このことから、遺伝で吃音になるというよりは、そこに何らかの環境の影響が働いて起こるものと考えられます。双子の場合環境要因もかなり似通っているはずですが、それでもなお違いがみられるわけです。したがって、環境を適切に整え直すことによって、吃音症状も緩和し、やがて改善するという見込みを持つことができるようになります。
まとめ
吃音は遺伝的要因というより環境的要因に左右されるものです。しかも個体差が影響します。同じ環境で育った双子でも、片方の子だけが吃音になったりするからです。
また、吃音には脳卒中などを原因とした「獲得性神経原性吃音」というものがあるということもご紹介しました。なぜ小難しいことを書いたかというと、発達性吃音なら治ることを主張したかったからです。
脳の神経伝達が理由で吃音になったのであれば、ある程度リハビリなどはできても限界があります。また遺伝で吃音になるのなら、遺伝子には逆らえませんね。しかし、吃音の原因はいずれでもありません。だからこそ、正しい改善法を実践すれば吃音は克服していけるものなのです。