当ブログでは高確率で効果が認められているMRM吃音(どもり)改善プログラムをお勧めしていますが、やはりデメリットも存在しています。完全な治療法はありませんからね。
この記事では、どんなデメリットが存在するのかをお伝えしていきます。
MRM吃音(どもり)改善プログラムのデメリット4つ
100%の人に効果があるわけではない
MRM吃音(どもり)改善プログラムはメンタルリハーサル法という吃音改善法を応用した方法です。このメンタルリハーサル法は74%の人に有効と言われている治療法ですので、逆に考えると26%の人には効果がないことになります。
それで、MRM吃音(どもり)改善プログラムを購入して実践しても、4分の1の確率で効果が見られないというリスクは覚えておくと良いでしょう。
一人で実践するため続かないことがある
MRM吃音(どもり)改善プログラムのトレーニングは、一日20分程度、課題に沿って紙とペンを使って行なうものです。どこかの吃音教室に通ったり、カウンセラーに診てもらったりという「外の目」がないため、ついさぼりがちになってしまう可能性があります。
コツコツ毎日続けていくためのモチベーションを保つ必要がありますね。
即効性はない
訓練所で発話トレーニングして「すぐにスムーズに喋れるようになった!」という経験をする人は少なくないですが、MRM吃音(どもり)改善プログラムにはそのような即効性はありません。
『あ、ちょっと変わってきたな』と感じるのに大体1週間、充分な吃音改善の効果が見られるまで2~3ヶ月を要します。
発話訓練に否定的な立場である
MRM吃音(どもり)改善プログラム作者の中村しょう氏は自身も重度の吃音者で、あらゆる治療法を試したものの改善効果がなかったという経験をしています。そのためだと思いますが、発声練習や呼吸法などを否定している立場を取っています。
しかし、最新の研究では発声法や呼吸法も吃音の改善に一定の効果が認められています。これまでに発声法や呼吸法を実践して効果があったなと感じてきた人にとって、何だか過去が否定されたかのような感覚を覚えるかもしれません。
MRMのデメリットを理解した上で。
MRM吃音(どもり)改善プログラムは、
- 自分は効果が出ない26%かもしれないことを受け入れている
- 吃音を克服するために継続する固い意志がある
- すぐに効果がなくても続けるぞ
こういう方に向いている改善法です。
ただ、MRM吃音(どもり)改善プログラムはその場しのぎ的なものではなく改善すれば後戻りはありませんので、即効性はありませんが持続性は極めて高いです。
また、中村しょう氏が発声法や呼吸法に否定的だということを挙げましたが、それらの改善法そのものを否定しているのではなく、「自分が吃音者だから、吃音を改善するんだ」という意識が良くないという見方をしているだけです。「吃音だ」と思うと無意識に脳が吃音を発令するから、ということです。
なかなか吃音も奥が深いと感じますよね。
これらのデメリットを理解した上で、MRM吃音(どもり)改善プログラムを手にするかどうかを判断されると良いと思います。